診療報酬ファクタリング!債権譲渡禁止ではない?仕組みや市場規模、おすすめ業者3社を紹介

ファクタリング

医療機関が診療報酬の全額分を受け取るまでには、2~3か月かかります。そのため、その間の資金繰りに苦しむ医療機関は少なくないでしょう。

診療報酬ファクタリングを利用すると、本来の期日を待たずに資金を確保できるメリットがあります。

とはいえ、診療報酬ファクタリングに関する不明点が多く、不安もあるのではないでしょうか。

そこで本記事では、診療報酬ファクタリングの仕組みや市場規模について解説します。おすすめの業者3社も紹介するので、資金繰りに悩んでいる人は参考にしてみてください。

診療報酬のファクタリングとは診療報酬債権の譲渡担保による資金調達方法

診療報酬のファクタリングとは診療報酬債権の譲渡担保による資金調達方法

診療報酬のファクタリングとは、診療報酬債権を譲渡し、早期に資金化する資金調達方法です。

診療報酬の全額が医療機関に支払われるのに診療後から2~3か月かかるため、その間に資金不足になってしまう恐れがあります。

このような場面で役立つのが「診療報酬ファクタリング」です。ここでは、診療報酬ファクタリングの仕組みや市場規模について解説します。

診療報酬ファクタリングの仕組み

冒頭でもお伝えしたとおり、診療報酬ファクタリングは診療報酬債権を譲渡して早期に現金化するサービスです。診療報酬債権ファクタリングの詳しい仕組みは次のとおりです。

  1. 医療機関がファクタリング会社に診療報酬債権を譲渡
  2. ファクタリング会社が、診療報酬債権の額の約8割を医療機関に支払う(1回目支払い)
  3. 医療機関が審査支払機関に診療報酬明細書(レセプト)を送付し診療報酬を請求する
  4. 審査支払機関がレセプトを審査し、確定した診療報酬をファクタリング会社に支払う
  5. ファクタリング会社が、支払われた診療報酬から1回目支払い額と手数料を差し引いた額を医療機関に支払う(2回目の支払い)

診療報酬の額は、支払機関による審査が終わるまで確定しないため、ファクタリング会社から医療機関への支払いは2回に分けられます。

診療報酬債権は譲渡禁止ではない

診療報酬債権の譲渡は禁止されていません。民法第466条によって、診療報酬を含めた債権の譲渡が認められています。

民法第466条(債権の譲渡性)

債権は、譲り渡すことができる。ただし、その性質がこれを許さないときは、この限りでない。

引用:e-GOv法令検索「民法」第四百六十六条

この法令により、合法的に診療報酬債権を譲渡できます。また、2020年には民法改正が行われ、譲渡制限特約が付されていても、債権譲渡は原則有効となりました。

改正前の民法では、債権者と債務者との契約に「譲渡制限特約」があると、債権譲渡を無効にできました。これが、債権者の円滑な資金調達を妨げているといわれていたのです。

その民法が改正されたことで、債権を活用した資金調達が行いやすくなったといえます。

診療報酬ファクタリングの市場規模

社会保険診療報酬支払基金の資料によると、診療報酬債権の譲渡を行った医療機関は増加傾向です。

債権譲渡を行った医療機関は1年ごとに約500か所ずつ増え、それに伴い医療機関から支払基金へ送達された債権譲渡通知書の数も増加しています(※)。

年度医療機関等数通知書数金額(千円)
令和2年度7,0424,00450,079,718
令和3年度7,5714,10355,331,570
令和4年度8,0214,30756,650,754

引用:社会保険診療報酬支払基金「令和4年度診療報酬等債権譲渡・差押等処理状況
※医療機関がファクタリングを利用する際は社保や国保への通知が原則必須です。

また、経済産業省でも、資金調達法として債権譲渡を推奨しています。資金調達方法として利用しやすいため、今後ますます診療報酬ファクタリングが普及していくでしょう。

ファクタリング契約の種類

ファクタリングは、大きく分けると「2社間ファクタリング」と「3社間ファクタリング」の2種類です。

2社間ファクタリング利用者とファクタリング会社のみの取引
3社間ファクタリング利用者とファクタリング会社に売掛先も関わる取引

2社間ファクタリングは、売掛先にファクタリングの利用を知られず利用でき、3社間よりも早期の資金調達が可能です。

一方で、3社間ファクタリングは売掛先にファクタリングの利用を承諾してもらう必要があるので、時間がかかります。しかし、手数料が安いメリットもあります。

ちなみに、診療報酬ファクタリングは3社間が一般的です。

診療報酬ファクタリングのおすすめ業者3選

診療報酬ファクタリングは診療報酬の知見が必要なことから、取り扱う業者は多くありません。そのため、診療報酬を取り扱っている業者を探すのは大変でしょう。

そこでここでは、診療報酬ファクタリングを行っているおすすめの業者3社を紹介します。

  • トップ・マネジメント
  • ジャパンマネジメント
  • 西日本ファクター

トップ・マネジメント

トップ・マネジメント

画像引用:トップ・マネジメント

スピーディーな審査が特徴のトップ・マネジメント。必要書類の準備が順調に進めば、最短2時間で資金調達が可能です。

手数料が0.5%~12.5%と低いため、資金調達にコストをかけたくない人におすすめです。

トップ・マネジメントではコンサルティングサービスも提供しており、ファクタリングを利用した人は無料で受けられます。

公式ページでは、診療報酬ファクタリングを利用した事例も紹介されているので、気になる人は参考にしてみるといいでしょう。

買取可能額30万~3億円
手数料0.5%~12.5%
入金スピード最短2時間
契約の種類2社間・3社間ファクタリング
オンライン手続き可能

トップ・マネジメント詳細はこちら

ジャパンマネジメント

画像引用:ジャパンマネジメント

ジャパンマネジメントの診療報酬ファクタリングでは、支払基金への請求額の80%〜90%で買い取ってもらえます。

診療債権ファクタリングは3社間ファクタリングの取引になり、3%〜10%と低い手数料で利用できるのも特徴です。

審査のための面談にはスタッフが出張してくれるため、全国各地から利用でき、来店する必要もありません。

LINEの友達追加で簡単に無料相談できるので、ファクタリングの利用が初めてで不安な人は気軽に問い合わせてみてくだい。

買取可能額20万~5,000万円
手数料3%~20%
入金スピード最短即日
契約の種類3社間ファクタリング
オンライン手続き面談が必要

ジャパンマネジメント詳細はこちら

西日本ファクター

西日本ファクター

画像引用:西日本ファクター

西日本ファクターはクラウド契約を導入しているため、オンライン完結でスピーディーに資金調達できます。対面に必要な時間やコストを削減したい人には最適です。

また、九州エリアなら最短1日での資金調達も可能なので、対象エリア内の人はより利用しやすいでしょう。もちろん、九州エリア以外の地域に住んでいても利用可能です。

30秒でできる買取可能額の診断もありますから、一度試してみるといいでしょう。

買取可能額~3,000万
手数料2.8%~15%
入金スピード最短即日
契約の種類2社間・3社間ファクタリング
オンライン手続き可能

西日本ファクター詳細はこちらから

診療報酬ファクタリングを選ぶ際の注意点

診療報酬ファクタリングを選ぶ際の注意点

便利な診療報酬ファクタリングですが、いくつか注意点もあります。安心して利用するために、次にあげる注意点を確認しておきましょう。

  • 契約期間
  • 掛け目制度
  • 手数料
  • 悪徳業者

通常のファクタリングと違い、診療報酬ファクタリングは3か月や1年など、一定期間の契約を求められるケースが多い傾向です。

契約期間は業者によって異なりますが、契約期間中はファクタリングを利用し続けなければなりません。

必要ないタイミングで利用を始めると、手数料の分が無駄になるので注意してください。

ファクタリングは途中解約が可能ですが、契約によっては数か月前に告知が必要だったり、解約手数料が発生したりするので、契約内容をよく確認しましょう。

また、診療報酬ファクタリングでは、一度に診療報酬の全額は振り込まれません。ファクタリングには「掛け目」という「債権額のうちで現金化する割合」が設定されています。

掛け目によって診療報酬の請求額のうち、80%程度が初回に支払われる仕組みになっています。

初回に支払われるのは80%程度というのを念頭に置いて資金計画を立てると安心でしょう。資金計画においては、掛け目と同様に手数料もチェックしておくのが重要です。

診療報酬ファクタリングは低手数料とはいえ、手数料によって本来受け取るはずの報酬が減るのは事実です。資金繰りが悪化しないように、計画的に利用してください。

最後にもっとも注意しなければならないのが、業者選びです。なかには、ファクタリングを装った詐欺業者も多く存在します。

ファクタリング会社の営業所や電話番号、取り引きしている金融機関などを確認し、少しでも怪しいと感じたら利用してはいけません。

本記事で紹介しているファクタリング会社は信頼できる業者なので、安心して利用してください。

診療報酬ファクタリング以外の資金調達方法ならビジネスローン

GMOあおぞらネット銀行「あんしんワイド」

GMOあおぞらネット銀行「あんしんワイド」

画像引用:GMOあおぞらネット銀行

GMOあおぞらネット銀行の「あんしんワイド」は、融資枠型ビジネスローンです。

借入可能額の範囲内で事業に必要な資金を何度でも自由に借りられるため、都度資金が必要になった際も手間なく利用できます。

金利は年0.9%〜14.0%と低く設定されており、返済の負担を軽くできるでしょう。

審査に必要なのは「銀行口座の直近3か月分の入出金明細書」だけなので、創業初期や赤字の企業でも借り入れできます。

融資対象者法人
実質年利0.9%~14.0%
借入限度額~1,000万円
※借り入れ限度額は審査によって決定します
融資までの期間最短2日(※)
Web完結可能

※申込の曜日、時間帯によっては翌日以降の取扱となる場合があります。

GMOあおぞらネット銀行詳細はこちらから

ファンドワン:税金未納でもOK

赤字決算や税金未納で「銀行の審査に通らない」とお悩みの方は、ファンドワンもおすすめです。

ファンドワンは、事業者ローンに特化したノンバンク系ビジネスローンで、独自の審査基準を設けています。赤字決算、税金未納、大口融資もOK。他社で返済中の追加融資や借入の一本化も相談できます。

最短40分のスピード審査で午前中の申し込みなら、最短即日融資に対応しています。不動産担保ローン、売掛債権担保ローンの展開もあるので、状況に合わせて選択しましょう。

融資対象法人
融資スピード最短即日
借入限度額最大1億円
借入利率年2.5%〜
担保・保証人原則不要

ファンドワンはこちらから

資金調達なら支払い.com

ビジネスローンに変わる第三の資金繰り改善策として注目を集めるのが、クレジットカード1枚であらゆる支払い期限を最長60日後に先延ばしできる「支払い.com」です。

最短60秒で手続きが完了するため、手軽に資金繰りを改善できます。

また、金利は借入金額に限らず一律4%です。予期せぬ追加資金も発生しないので、借入に不安がある方でも安心して利用できます。

便利なサービスですが、借入可能金額の上限が手持ちのクレジットカードにより前後する点だけ注意しておきましょう。

融資限度額1万~(※)
金利(手数料)一律4%
審査期間目安最短60分
決算書不要の条件特になし
保証人不要
※支払い.comに上限はありませんが、各カード会社の定める金額が上限です。

支払い.comはこちらから

まとめ

診療報酬ファクタリングを利用すれば、通常は受け取るまでに約2か月かかる診療報酬を最短1日まで短縮できます。

診療報酬債権があれば手軽に利用できる、優秀な資金調達手段といえるでしょう。しかし、なかには悪質なファクタリング業者も存在するので、業者選びには気を付けましょう。

本記事で紹介した3社なら安心して利用できるため、ぜひ候補に入れてみてください。

少ない提出書類でスピーディーに融資を受けたい場合は、消費者金融カードローンの利用もおすすめです。

ぜひこの記事を参考にして、自分に合った資金調達の方法を見つけてみてください。

【診療報酬ファクタリングのおすすめ業者】

手数料買取可能額
トップ・マネジメント0.5%~12.5%30万~3億円
ジャパンマネジメント3%〜10%20万~5,000万円
西日本ファクター2.8%~15%~3,000万
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